『マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』など奇想天外なアイディアと巧妙な描写で奇才と呼ばれるスパイク・ジョーンズ監督の最新作「Her」を観てきました。
舞台はちょっと未来のLA。
離婚したばかりで、対人関係への自信を無くした主人公がある日、自分のコンピューターに最新型の音声案内システム(iPhoneのSiriの進化版のようなもの)をインストール。人口知能を持つこのシステムは、音声で彼の生活をサポートしたり、冗談を言ったりと、会話まですることができます。次第にこの音声システムに家族や友達にも言えぬ悩みなどを打ち明けるようになり、その音声に恋をする物語。
実態のない音声に恋をして、のめり込んでいく様子は、最初のうちは奇妙で滑稽に感じるんだけど、段々と彼の心に寄り添えちゃうのはさすがスパイク・ジョーンズ。
そして、自分が携帯やパソコンで何かに没頭している姿を天井から見てみたら
こんな風にみじめでみっともないのかもなと思ったりもしました。
素晴らしかったのは、近未来のLAの景色、ファッション、交通機関の様子などの舞台設定が巧妙さ。未来のLAの様子は一部上海で撮影されたそうですが、大正解。これが東京だったら「あ、これあそこじゃん」ってなって感情移入できなかったと思うんです。
テクノロジーが進化してもやはり、人は誰かと繋がっていないと不安ってことなんだなー。
久々にいい映画に出会いましたー!
日本では今年の春に公開予定みたいですね。
DVD出たらもう一度観たいなぁ。
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