2013年2月16日

不思議なおじさんから学ぶ無心術

今日お買い物へ出た時に、不思議なおじさんを見ました。私が出掛けるときも、帰ってきた時にも我が家のブロックのこの交差点に立っていて、車に向かって指を指しながら何かを言っていました。

ここはホームレスも多いブロックで、車に向かって手ぶらの人が何かを呼びかけている時は大抵「小銭をちょうだい」なのですが、どうやらこの方はそういう目的でここに立っているわけではないようでした。
写真では分かりづらいのですが、襟のあるシャツを何枚も重ねて着て、アクセサリーもじゃらじゃらつけたパイレーツ風の格好をして、さらに頭には髪の毛とリボンで作った角を立てています。体を動かしながら笑顔で歌っているようなのですが、口パクなので近くを通っても何も聞こえません。

なぜこの方の話をしたかったのかというと、この人は自分に課した目的を無心で果たしているようで、なによりとっても幸せそうだったからです。

今現在していることに無心になって向き合うというのは難しいことです。仕事をしているとき、食事をしているときにも、心配ごと、腹のたったこと、嬉しかったこと、他人の目、明日の予定など色んなことが頭の中を巡っていて、一つのことに没頭してその時間を無心で楽しめるのはまれなことです。

小さい頃、寡黙な伯父が落ち着きのなかった従姉妹によく言っていた言葉で大人になってからも思い出す言葉があります。
「ご飯を食べる時はご飯のことを、うんこをするときはうんこのことだけを考えなさい」

なぜだか脳裏に焼き付いていたこの言葉の奥深さを考えるようになったのは最近のことです。この言葉のように”今現在と無心で向き合うこと”は、取り越し苦労を防いだり、ストレス回避にもなるそう。数年前に秩父のお寺で座禅を組んだ時に住職さんも同じことをおっしゃっていました。

通りすがりのおじさんと、伯父の昔の言葉、そして住職さんの教えを思い出して、シンプルだけど難しい無心術を心がけてみようと思っています。我が家ではそのスタートとして、夕食を食べる時には夕食以外のものはテーブルに置かない、観ない、そして食事と会話に集中して楽しむことから始めてみようと思います。

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2 件のコメント:

  1. すばらしい、この人を見てそんな深いことを思うChiさんがw
    ダウンタウンって不思議な人の集まりですよね。私、それが好きですけどwダウンタウンで働く人や住人にとったら有名な人っていっぱいいますね。自転車に乗って叫びながら手をウネウネ波みたいに漕いでる人や延々と聖書を大声で読んでる人とか、みんな大抵あー知ってる知ってるーって言いますw 
    うちの旦那は誰にでも分け隔てなく挨拶する人なので、毎日会うホームレスの人から人生相談されたりとか、アレックスににだけはお金を乞わないで友達のように接されたりw
    夕食はテレビを見ないでしたいんですけどね・・・ついつい。子供が出来たら絶対にしようと思ってますが不安です。

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    1. そうそう、ダウンタウンは本当に不思議な人多いですよね...笑 引越して来た当時は歩いていて突然大声出す人とかにとても驚きました。聖書を大声で読んでる方はうちの近所にもよく来るみたいで、7階にある窓を閉めた部屋にいてもはっきりとその声が聞こえてきます。私はかおりさんやあきこちゃんからお話聞いてるだけですが、アレックスさんって悟りの境地に達しているんじゃないかというくらい心にゆとりのある方ですよね。爪の垢を煎じて飲みたいです。うちはテレビはつないでないので観ないんですけど、パソコン見ながらとか、朝ご飯だと本を読みながら食べたりするので、子どもができたら気をつけないといけないなーと思います。でも、いまできないことが子どもができた時にできるのかな?と私も不安になりますー。

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