2012年11月21日

一世紀前のバンガロー、The Gamble House

今日はPasadenaにある1909年に建てられたバンガローハウス、The Gamble Houseへ。
ここは”暮らし感じる変えていく”のキャッチフレーズでおなじみの、P&G(Proctor & Gamble)の2代目経営者であるDavid Gambleの引退後の住まい。
もともとは冬の間の別荘をロサンゼルスに持っていたGamble一家。ロサンゼルスの温暖な気候が気に入り、引退の少し前にPasadenaへ移住したそう。

裕福だったGamble一家は、その資産を惜しみなく使ってこの豪華なバンガローハウスを建てました。ここはアメリカのバンガローハウスの中でも最高峰、アート&クラフトの歴史の中でも一番と評される建造物だそうです。

火曜日の今日はBrown-Bag Tuesdayという日で、5ドルで20分間のツアーに参加ができ(通常は10ドル1時間)、ランチを持って行くと広大なお庭でランチを食べられる日でした。母と一緒に昨日から仕込んでランチを作りました。
 裕福だったGamble一家は当時は高価だったアジアへの海外旅行をする機会もあったようです。日本の建築物の細工には特に興味を持ち、このお家にもたくさん取り入れました。ロサンゼルスに古くからあった日本人コミュニティーの中の建造物からもアイディアを取り入れたそう。
一歩歩くたびに、日本らしいものが目に入ってきました。
 アメリカの建物では珍しい、網戸も当時から使っていた様です。
木の組み方も、日本の神社を思い起こさせます。
アメリカ、日本そして、スイスの建築様式も取り入れた、これまでに見たことのないバンガローハウスでした。

 残念ながらインテリアは撮影ができないのですが、すべのお部屋、廊下に日本の色があり、ダイニングには欄間に似た細工までありました。

Gamble夫妻が亡くなった後、親戚がこのお家を売りに出していた時期もあったそうなのですが、内見に来た若いカップルが「このお家は暗いから、中をすべて白く塗ろう」と言った一言で、Gamble一族の気持ちは変わったそう。長い時間をかけて美しく光沢の出た木の床、壁、すべてこの家に合わせて作られた家具の姿が変わってしまうことを恐れた彼らは、Pasadena市とUSC大学に寄付をし、この美しい建物を保存して多くの人へシェアすることにしました。

Gamble夫妻の想いを受け継ぐ一族の気持ちのおかげで、一世紀も前に作られたこの素晴らしいお家に私達が足を踏み入れ、Gamble一家の、そしてこの家を建てたクラフトマン達の情熱を感じることができました。

2013年1月よりツアー参加費が2〜3ドル値上がりするそうなので、興味のある方はお早めに〜。

4 Westmoreland Place,
Pasadena, CA91103

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